梅紋(うめもん)
梅紋(うめもん)は、ウメの花を図案化した日本の家紋である。その一種で「梅鉢(うめばち)」と呼ばれるものは、中心から放射線状に配置した花弁が太鼓の撥に似ていることに由来している。奈良時代に文様として用いられはじめ、菅原道真が梅の花を好んだことにより天満宮の神紋として用いられ始めたと考えられている。
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図案
図案は、「梅(うめ)」、「梅鉢(うめばち)」、「捻じ梅(ねじうめ)」、「実梅鉢(みうめばち)」などがある。「匂い梅(においうめ)」や「向う梅(むこううめ)」などの写実的な図案の梅花紋と、「梅鉢」などの簡略的な図案の梅鉢紋に大別される。
使用
「梅」は、太宰府天満宮、「星梅鉢」は北野天満宮が用いている。武家では、菅原氏の末裔や美濃斉藤氏の一族が菅原天神信仰に基づいて用いた。主に、加賀前田氏の「加賀梅鉢」や相良氏の「相良梅鉢」などがある。
ウメにまつわる言葉 [編集]
「桜伐(き)る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿」
春先に咲く代表的な花である桜と梅のふたつを対比しつつ、栽培上の注意を示したもの。桜はむやみに伐ると切り口から腐敗しがちであり、剪定には注意が必要。一方、梅の樹は剪定に強く、むしろかなり切り詰めないと徒枝が伸びて樹形が雑然となって台無しになるばかりでなく、実の付き方も悪くなる。花芽は年々枝先へと移動する結果、実が付く枝は通常数年で枯れ込んでしまう。実の収穫を目的とするのであれば、定期的に枝の更新を図る必要があるからである。
「東風〔こち〕吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ」(菅原道真)
道真が大宰府に左遷されるとき、道真の愛した庭の梅の花に別れを惜しんで詠んだ歌。後に庭の梅木が道真を追って大宰府に飛んできた、という「飛梅伝説」がある。
「桃栗三年、柿八年、柚(ゆず)の馬鹿野郎十八年、梅はすいすい十六年」
種を植えてから実を収穫できるまでの期間を指す俚謡。本来は「桃栗三年柿八年」で一つの諺。「物事は簡単にうまくいくものではなく、一人前になるには地道な努力と忍耐が必要だ」という教訓である。
日本の梅の名所
全国の天満宮 - 梅がシンボルになっている。
みかさ梅林邦梅園(北海道三笠市) - 北海道最大の梅園であり、約1万本が植栽されている
水戸偕楽園(茨城県水戸市) - 約3千本の梅がある日本庭園。日本三名園の一つ、また関東三大梅林の一つ
筑波山梅林(茨城県つくば市) - 約3千本の梅がある、日本百名山の一つ
吉野梅郷(東京都青梅市)- 約2万5千本の梅がある
府中市郷土の森梅園(東京都府中市) - 広さ17ヘクタールの敷地内に、約60種、1100本の梅がある。
秋間梅林(群馬県安中市) - 約50ヘクタールの敷地に35,000本を超える梅がある。
越生梅林(埼玉県越生町)- 関東三大梅林のひとつ
熱海梅園(静岡県熱海市)- 関東三大梅林のひとつ
岩本山公園(静岡県富士市)- 400本程度しかないが、富士山との撮影ポイントとして有名。
青谷梅林(京都府城陽市) - 約1万本の梅がある。広さ20ヘクタール、鎌倉時代からの歴史
月ヶ瀬梅林(奈良県奈良市)- 日本国指定名勝。旧添上郡月ヶ瀬村の梅林。約1万3千本の梅がある。樹齢600年の古木が存在。
賀名生梅林(奈良県五條市) - 南北朝時代の和歌にも詠まれる、約2万本の梅林
綾部山梅林・室津(兵庫県たつの市) - 瀬戸内海を「ひとめ2万本」と称される
南部梅林(和歌山県みなべ町) - 「一目100万本、香り十里」と称される南高梅の梅林
岩代大梅林(和歌山県みなべ町) - 広さ30ヘクタール、梅木2万本の南高梅の梅林
千里梅林(和歌山県みなべ町) - 熊野古道の千里の浜を見おろす丘にある約6千本の南高梅の梅林
紀州田辺梅林(和歌山県田辺市) - 30万本の梅木、大蛇峰山麓にある
阿川梅の里(徳島県名西郡神山町) - 30ヘクタールの敷地に1万6千本の鶯宿梅の梅林